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集団同調性(多数派同調)バイアス

村落共同体に於ける夜這い制度寝宿制度暗闇祭り(くらやみまつり)などの現在の性規範と異なる文化を解く鍵は「集団同調性(多数派同調)バイアス」に在る。

人間は集団環境に影響される群れ社会の動物で、しばしば「集団同調性(多数派同調)バイアス」と言う行動現象を引き起こす。

此処で言うバイアスとは脳のメカニズムの問題だが、「特殊な、或いは特定の意見等で偏っている事」を意味し、人間の行動学上の習性の一つで、こうした集団心理状態は宗教現場や閉鎖された村落部の掟(おきて)などに顕著に現れる。

つまりは本来向かうべき思考とは違う方向に偏る事で、「集団心理」と言ってしまえばそれまでだが、一人でいる時には直ぐ緊急判断に対応できても、集団でいると「皆の総意だから」と言う安心感で緊急判断が遅れがちになるそうである。

それでも群れ社会を構成する人間に取って帰属意識を基にする集団同調性(多数派同調)は、安心に生活する為の拠り所となる。

人間社会は群れ社会で「集団同調性(多数派同調)バイアス」の心理が働くから、中々周囲と違う独自の発想での行動は採り難い。

「皆で渡れば怖くない」や「皆が犯っている」の集団心理の原点が、「集団同調性」であると同時に、「バイアス」は周囲に同調する片寄った考え方の事を指し、周囲を気にする余り要即断の判断を誤まる事である。

そしてその「集団同調性(多数派同調)バイアス」が、「アンカリング効果と一貫性行動理論」、或いは「ロックイン効果」と言う既成概念に基づいたものであれば、新しい事に挑戦するには最悪な事になる。

天才・織田信長の発想は即断即決で、この「集団同調性(多数派同調)バイアス」を真っ向から否定した為に「虚(うつ)け者」呼ばわりされた。

特に災害時や戦争時などの状況下では周りの人々がどう対応しているかも行動に影響し、一人でいる時には咄嗟に緊急事態に対応できても、集団で居ると「皆でいるから」という安心感で「緊急行動や独自判断が遅れがちになる」と言う。

これが「集団同調性(多数派同調)バイアス」で、それは人数が多ければ多いほど他の人と違う行動を取り難くくなり、他の人が逃げていないのに自分一人が逃げる事は難しい心理状態になるのである。

つまりは、その判断が正しいか正しくないかを周囲に求め、個人の判断を封じてしまうのが「集団同調性バイアス」と言う行動現象なのである。

日清戦争から昭和二十年八月の太平洋戦争敗戦まで、全ての日本人は極端な皇民教育の中「神風の不敗神話」を信じて「集団同調性バイアス」の中に在った。

つまり戦争をしでかしたのは指導者だが、「国が富めば生活が向上する」と熱に浮かれた様に戦争に同調性した一般市民が日本国民の大半だった。

元を正せば明治政府が、民族統一の為に皇室を神格化したからこそ「神風の不敗」がまかり通り、敗戦を前提にする議論に踏み込めずに決定的な所まで戦い続ける愚を犯したのである。

詳しくは【私の愛した日本の性文化】を参照。

性文化史関係一覧リスト】をご利用下さい。

◆世界に誇るべき、二千年に及ぶ日本の農・魚民の性文化(共生村社会/きょうせいむらしゃかい)の「共生主義」は、地球を救う平和の知恵である。

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by mmcjiyodan | 2009-09-01 18:09  

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