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日本史に混在する虚と実

この国の歴史を取り上げる場合、厄介な事に「現実の歴史」と「文化としての歴史」の二つが混在している。

この「現実の歴史」と「文化としての歴史」の狭間が、正に「理性」と「感性」の二つの発想が混在する人間の思考領域である。

そして「文化としての歴史」には、観念を基とする幻想があたかも現実の歴史として思わせる形で後世に伝えられている。

この混在する「現実の歴史」と「文化としての歴史」の正体は判っていて、双方の歴史が存在するのは人間の「左脳域と右脳域」の働きとリンクしているからである。

「左脳」は、理性的意識能力系統を司る役割で「意識脳」とされ、「右脳」は本能的無意識能力系統を司る役割で「無意識脳」と言われ、つまり「文化としての歴史」は「無意識脳」としての「右脳域の観念」を満足させる為のものである。

そして後世の人々が、その「文化としての歴史」を具現化する為に墳墓寺社、多くの文献を残している。

「文化としての歴史」は観念的な物で、史実としては多分に怪しいものであるが、信仰や思想信条に於いて現実の歴史としたい勢力が存在するのである。

だから混在しているこの「観念的な歴史」を否定される訳には行かない難しい立場に立つ者も居る。

為に元々日本史には多くの「虚構」が含まれている。

しかしこの「虚構」を暴くと、それを生活の糧(かて)にしていて都合の悪い人々が数多く居る事も事実である。

こうした「虚構」の存在を指摘し出せば都合の悪い人達が猛反発するから、今まで取り上げられないで来た事も多い。

また、人間様々な考え方をするのも勝手だから、「虚構」を信じて「正しい」と主張しても一向に構わない。
それでも都合の悪い真実は存在し、へそ曲がり者の我輩は「虚構」を信じない。

優秀な人間は「本に書いてある」とその混在も構わず指摘するが、更に優秀な人間ならばこの観念的な物を排除して「本を自分で書くのではないだろうか?」と考えた。

我輩はけして優秀ではないが、信仰や思想信条に於いて許容されない部分もこの物語では恐れずに果敢に切り込んで行く積もりである。

「実(じつ/理性)」の現象で考えたら在り得ない「不思議な現象が起こった」とされる事が「虚(きょ/感性)」の現象で、それらの目的は特定の人物のカリスマ(超人)性を創造する事である。

その「虚(きょ/感性)」の現象が語り継がれると「神話や信仰の世界」なのだが、明治維新政府が天皇制を採って育てた「皇国史観」は、正に皇統に拠る統治を補完する「虚(きょ/感性)」の部分を多く含んでいる。

つまり憂うべきは、日本史の一般常識(じょうしき)とされる中に、「虚(きょ/感性)」の歴史が当たり前の様に混在し、入試試験やクイズ番組等で「正解」とされている事である。

勿論だが、現代でも「有名人や肩書きが在る人だから」と言って、世の中それだけで信用できるとは限らないではないのか?

統治に於ける重要な要件は、その権力を持って情緒的・感性的ばイメージ(心像・形象・印象)を意図的に形成し、結果、異論を排除して思想を統一して行く事である。

過去も現在も、一国の治世を担う者がこの「日本史に混在する虚と実」の矛盾に気が着かない訳が無い。

つまり気が着いている上で、都合に拠って使い分けているのである。

その為に何度も捻じ曲げられてしまった官製日本史を、貴方はそのまま信じては居ないだろうか?

記紀(古事記日本書紀)神話に於ける天孫降臨神話や後の皇国史観に合致しない為にロスト(欠落)してしまった縄文期から弥生期に掛けての史実と、その後の縄文人(蝦夷族)のレジスタンス(抵抗)の歴史に対して貴方はどのくらい認識が在るだろうか?

この物語では戦前の「皇国史観政治体制」では誰も書けなかった歴史の闇も書き記すので、戦前の教育を受けた方とは歴史認識には世代間のギャップもあるかも知れないが、「自分と歴史認識が違う」と切り捨てないで批判は最後まで読んでからにして貰いたい。

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by mmcjiyodan | 2010-09-27 14:58  

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