山本権兵衛(やまもとごんべい)その(一)

山本權兵衛(やまもとごんべえ)は、千八百五十二年(嘉永五年)薩摩藩士で藩右筆を勤めていた山本五百助盛珉(やまもといおすけ・もりたか)の六男として薩摩国鹿児島城下の鹿児島郡加治屋町(現・鹿児島市加治屋町)に生まれ、幼名も権兵衛(ごんべえ)であるが、權兵衛には(ごんのひょうえ)と言う官職の読み方も存在する。

平安時代に成立した大隅国禰寝院(現在の鹿児島県肝属郡錦江町及び南大隅町)を支配したのは、鎌倉期、室町期、戦国期を通して建部氏(たけべし)を名乗る領主だった。

山本家は鎌倉時代からの大隅国穪寝(おおすみのくにねじめ)の地頭で、はじめ禰寝氏(ねじめし)、次いで日本の古代氏族の一つ建部氏(たけべし)、やがて山本と姓を改めて島津氏に仕えた土豪一族とされる。

幕末に出た小松帯刀清廉(こまつたてわききよかど)も禰寝氏(ねじめし)流建部氏(たけべし)の本流が小松姓を名乗ったとされるから、山本権兵衛(やまもとごんべい)の山本氏とは同根である。

權兵衛(ごんべえ)は薩摩藩士の子弟として薩英戦争及び戊辰戦争に従軍し、戊辰戦争(ぼしんせんそう)後の千八百六十九年(明治二年)に当時の政府高官であった西郷隆盛の紹介で勝海舟の薫陶を受け、開成所(かいせいじょ/洋学教育研究機関 )、海軍操練所そして海軍兵学寮と 海軍への道を歩む事になった。

海軍兵学寮では実戦を体験した權兵衛(ごんべえ)らの学生には、実戦を体験していない近藤真琴などの教官に素直に従わないこともあった。

西郷隆盛が明治政府から下野した時は、權兵衛(ごんべえ)は西郷を追って鹿児島へ千八百七十四年(明治七年)一時的に帰省するも、西郷自らの説得により川村純義海軍大輔に詫びを入れ学寮に戻った。

權兵衛(ごんべえ)は同千八百七十四年(明治七年)に海兵(海軍兵学寮)二期を卒業、 席次は十七人中十六席だった。

千八百七十七年(明治十年)、權兵衛(ごんべえ)は派遣されていたドイツ軍艦での遠洋航海中の外地で初めて西郷隆盛が西南戦争を起こした事を知った。

同千八百七十七年(明治十年)、山本権兵衛(やまもとごんべい)は海軍少尉として任官し、翌千八百七十八年(明治十一年)新潟県の漁師・津沢鹿助の三女・登喜子と結婚した。

出身が薩摩閥のエリートである權兵衛(ごんべえ)の言動は問題を起こす事もあり、海軍中尉時代には、海軍卿・榎本武揚によって非職となるなどあったが、順調に海軍士官としての経験を積んで行った。

千八百八十四年(明治十七年)五月、權兵衛(ごんべえ)は「天城」艦長 に就任、三年後の千八百八十七年(明治二十年)に海軍大臣伝令使となり、海軍次官・樺山資紀の欧米視察旅行に一年以上も随行した。

千八百八十九年(明治二十二年)、權兵衛(ごんべえ)は大佐に昇進し高雄艦長や高千穂艦長を歴任し、千八百九十一年(明治二十四年)、海軍大臣・西郷従道に海軍省大臣官房主事(後の海軍省主事)に任命され、日清戦争には海軍大臣副官となる。

海軍大臣副官時代の權兵衛(ごんべえ)は「海上権」と言う新しい概念を陸軍首脳へレクチャーし、それ以後日清戦争に於ける陸海軍の作戦が比較的スムーズに進んだ。

当時の海軍軍令部は陸軍参謀本部の中に含まれており独立しておらず、權兵衛(ごんべえ)は軍令部の独立を主張し、その独立までには十年の歳月を費やしている。

山本権兵衛(やまもとごんべい)その(二)】に続く。

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by mmcjiyodan | 2010-10-16 00:56 | Comments(0)  

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