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犬養部(いぬかひべ)・伴造四氏族(とものみやつこよんしぞく)

犬養部(いぬかひべ)を統率した伴造(とものみやつこ)に、県犬養連(こおりのいぬかひのむらじ/あがたのいぬかいむらじ)、海犬養連(あまいぬかひのむらじ)、若犬養連(わかいぬかひのむらじ)、阿曇犬養連(あずみのいぬかひのむらじ)の四氏が存在した事が伝わっている。

古代豪族・犬養氏は、この伴造(とものみやつこ)でである。

県犬養氏(あがたのいぬかいうじ)は宮門、屯倉などの守衛に当たる犬養部を統率した伴造四氏族(とものみやつこよんしぞく)の一つで、大和朝廷(ヤマト王権)の直轄領である屯倉の守衛・管理を職としたため朝廷直轄地を意味する県(あがた)を犬養に冠したと考えられる。

伴造(とものみやつこ)とは、連(むらじ)とも重なり、また、連(むらじ)の下で大和朝廷(ヤマト王権)の各部司を分掌した豪族の尊称である。

造(みやつこ)と言う名称は国又は土地の造り主を意味し、連(むらじ)は連合の主を表す。

つまり、有力征服部族長出身の大和政権の有力構成メンバーで、大王(おおきみ・帝)に対する御門や臣王(おみおう)と同様な意味と考えられる。

伴造(とものみやつこ)には、秦氏(はた)、東漢氏(やまとのあや)、西文氏(かわちのふみ)など代表的な帰化氏族があり、他に、弓削(ゆげ)、矢集(やずめ)、服部(はとり)、犬養(いぬかい)、舂米(つきしね)、倭文(しとり)などの氏があり、これら氏族は、連(むらじ)、造(みやつこ)、直(あたい)、公(きみ)などの姓(かばね)を称した。

県犬養氏(あがたいぬかいうじ)は、神魂命(かむむすびのみこと)の後裔と称する神別氏族で、姓(かばね)は連(むらじ)であったが六百七十二年の壬申の乱に一族の大半が大海人皇子の舎人として功を立て、六百八十四年に行われた「八色の姓(やくさのかばね)」の制定にともなって宿禰姓(すくねのかばね)を改賜された。

尚、県犬養氏(あがたいぬかいうじ)が名乗る出雲の神々の御祖神・神魂命(かむむすびのみこと)の孫には、賀茂氏(賀茂県主/かもあがたぬし)の始祖であり、賀茂御祖神社(下鴨神社)の祭神・賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)が居ると言う寸法である。

そして犬養氏(いぬかいうじ)が神魂命(かむむすびのみこと)の後裔で、賀茂氏(賀茂県主/かもあがたぬし)の始祖も神魂命(かむむすびのみこと)であるならば、賀茂(賀茂役君/かもえのきみ)・役小角(えんのおずぬ)陰陽修験組織が官憲であり、官憲が「犬」と呼ばれても符合するのである。

「続日本紀」に拠ると、県犬養氏(あがたいぬかいうじ)は、藤原不比等(ふじわらのふひと)の妻であり、藤原光明子(光明皇后)・橘諸兄(たちばなのもろえ)の母である贈従一位・県犬養三千代や、聖武天皇夫人で安積親王(あさかしんのう)の母である正三位・県犬養広刀自(あがたのいぬかいのひろとじ)などが輩出され、天武大王(てんむおおきみ/天皇)~奈良時代中期にかけて有力な氏族であった事が知られている。

後世、屯倉(みやけ)の守衛に始まった犬養氏・犬養部は、後に犬を手放すとともに、屯倉(みやけ)の「守衛」により培って来た武芸を活かし、「軍事氏族としての色を強めて行った」と思われる。

その事が判るのが、有名な大化の改新の引き金となった蘇我入鹿(そがのいるか)暗殺のクーデター(乙巳の変)の参加者として、海犬養連勝麻呂(あまのいぬかいのむらじかつまろ)や葛城稚犬養(若犬養)連網田(かつらぎのわかいぬかいのむらじあみた)の名が見られる事で有る。

この軍事氏族犬養氏が皇統の血族とは異なった事から、直系の賀茂(葛城)の隠密組織「陰陽寮」が組織され、その後、皇胤(こういん)貴族(皇統の血族)である平氏源氏に取って代わられる事になる。

いずれにしても、犬養部(いぬかひべ)と陰陽師は、庶民にとっては神(上)の使い=官憲である。

犬神の「神が外れて」ただの「犬」になってしまったのは、正に庶民の呪縛が解け、「敬いと恐れ」の気持ちを失ったからである。

尚、県犬養三千代は、大伴家持が個人的に編纂したとされる万葉集に作品が残る万葉歌人(まんようかじん)でもある。

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by mmcjiyodan | 2010-11-10 02:17 | Comments(0)  

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