団塊の世代(だんかいのせだい)と集団就職(しゅうだんしゅうしょく)

バブル崩壊までの第二次世界大戦後の経済復興は、団塊の世代(だんかいのせだい)と伴に歩んだ。

団塊の世代(だんかいのせだい)とは、第二次世界大戦敗戦後の一時期に大量の出生が見られた人口現象である。

第二次世界大戦の戦後期、昭和二十二年、二十三年、二十四年を中心に戦後の開放感から結婚と出産ブームが重なり、いわゆる「団塊の世代」が生まれた。

なにしろ校舎を増設した上に、一クラスの教室に五十五人も詰め込まないと対応し切れないほどの子供が記録的に出生し、「団塊の世代」と命名された。

同年齢や近い年齢が多い熾烈な競争社会で育った「団塊の世代」の世代は、日本の高度成長時代に若い働き手として一翼を担った。

誤まって「バブル崩壊」の責任を「団塊の世代」の世代に押し付けた学者がいる。

だが、昭和六十一年(1985年)のバブル崩壊時、「団塊の世代」は年齢が四十歳くらいで、金を動かせ得た経済活動の実権はまだ戦前世代に在り、濡れ衣だった。

その「団塊の世代」が、昭和二十二年生まれの平成二十五年から順次六十五歳の定年を迎え、既に高齢化時代に入りつつある。

つまり敗戦後の貧しい時代とベビーブームが重なって「団塊の世代」が形成され、その後の日本の在り方に強い影響をもたらせ、現在に到るのだ。


集団就職(しゅうだんしゅうしょく)とは、未就業者(新卒者)が集団で都市部へ就職する事を指す用語で、戦前にも高等小学校を卒業した人が集団就職する例が在った。

しかし特に広く知られるのは、昭和三十年代中頃(千九百六十年代)に始まった日本の高度経済成長期に盛んに行われた農村から都市部への大規模な就職運動の事をさす場合が多い。

出産ブームで「団塊の世代」が出現した戦後期に、日本では工場生産システムが大量生産の時代に入り、製造業界では単純労働力を必要としていた。

まだ戦後の経済復興期には、家族経営が多かった都会の小売業や飲食業も家族以外に補助的な労働力を求めていた。

昭和四十五年(千九百七十年)頃までの地方では、生計が苦しく高等学校などに進学させる余裕がない世帯が多かった。

集団就職で中卒者(義務教育のみしか卒業していない)を送り出す側の事情として、子供が都会の企業に就職することで経済的にも自立することを期待して、都市部の企業に積極的に就職させようとする考えが、保護者にも学校側にも存在した。

こうした状況の下、地方の中学校も企業の求人を積極的に生徒に斡旋して集団就職として送り出した。

賃金も農村部より都市部の方が高くて、大量の中卒者が毎年地方の農村から大都市部に移動して、関東、中部、関西の三大都市圏の転入超過人口の合計が四十万人~六十万人であった。

こう言った若年の労働者は、「将来性が高いと言う意味や安い給料で雇える」と言う意味から金の卵と呼ばれてもてはやされた。

因(ちな)みに、ここで言う「将来性が高い」は、学歴が無くとも良い親方に付き手に職(技術)が身に付けば将来親方として独立する可能性を言った。


地方の農村から都市部に引っ越した流入若年の数は東京都が最多で、東京都の工場街・商店街のある足立区・葛飾区・大田区・墨田区・新宿区・江東区などが「金の卵たる中卒者」が多く居住した地区だった。

この安い労働力を大量に供給する集団就職によって「日本の高度経済成長が支えられた」と言える一方、地方は限界集落への第一歩を歩み始めたとも言える。

日本の山間部の過疎化が限界集落まで進んだのは、集団就職で若者が多数都会に出、寝宿制度夜這いの風習が無くなり、若者が田舎に定着する魅力が壊滅したからである。

実はこの集団就職の受け皿には「内助の功(ないじょのこう)」が機能して中小零細の中から中堅企業や大企業が出現している。

昭和四十五年(千九百七十年)以降は経済が安定し、地方の各家庭の所得も増加し高卒労働者が中卒労働者を上回った。

昭和四十九年(千九百七十四年)のオイルショックで、日本経済が低迷した事もあり、工場が操業短縮に追い込まれるなど中卒者の新卒採用を控える企業が増加した。

若年の中卒者には、労働法上の制約で深夜労働や時間外労働が出来ないなども要因となり、労働省(現・厚生労働省)は昭和五十二年(千九百七十七年)に集団就職を廃止した。

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by mmcjiyodan | 2014-09-03 20:32 | Comments(0)  

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