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腰巻又は湯文字(ゆもじ)

腰巻又は湯文字(ゆもじ)とは、同じ着物下着でも蹴出(けだ)しよりも短く膝よりも上で、裾さばきも良く通気性が良い白い下着である。

江戸時代の中期まで、公家や武家で入浴時に着用した事から湯文字(ゆもじ)の名がある。

当初の湯文字(ゆもじ)は、腰部から膝までを覆(おお)う白い着物下着で、腰巻とも呼ばれる。

平安時代、御湯殿(宮中の風呂)に奉仕する女官が活動しやすいように袴の代わりに身に着けていた「湯巻」と呼ばれる白い巻きスカートのような衣服が湯文字(ゆもじ)の起源とされる。

当時はあくまで袴の代用であり、下着と言う認識のものではなく、この白い腰巻は室町時代ごろに公家の女性の日常着となった。

江戸で武家や商家などに真似られる様に成ったのは文政八年(十一代将軍・徳川家斉)頃で、漸く着物の下に腰巻又は湯文字(ゆもじ)と呼ばれる下着が着用される様に成る。

勿論町の湯屋は混浴で、湯文字(ゆもじ)が使われ始めたのも文政年間に入ってからで、それまでは暗闇に全裸だった。

つまり後に明治維新を主導した公家・岩倉具視(いわくらともみ)が誕生した千八百二十五年(文政八年)まで、着物の下に下着が着用される事など無かった。

ましてや文政八年以後も、武家・大商人の女人と高級遊女はともかく、民・百姓や町人の娘など庶民階層では、腰巻又は湯文字(ゆもじ)など着用などしては居なかった。

つまり日本の服飾文化には、永い事下着と言う認識は無かった。

呉服とノーパンティ文化(和服のルーツ)】に続く。

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by mmcjiyodan | 2014-12-20 02:48  

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