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物造り大国・日本

日本は伝統的に「物造り」を尊ぶ民族である。

それには明確な歴史的背景がある。

この国の支配者層は「氏族」で、支配者一族は「氏姓制度」に拠る氏(うじ)と姓(かばね/せい)を持っていた。

海を渡り来た征服部族が、日本列島の土地を武力で切り取り、先住民(蝦夷・エミシ/縄文人)を支配して小国家群を打ち立てた。

その小国家群が大和合して大和国を創り、その支配者一族の身分を示す為に「氏姓制度」が定められた。

つまり氏(うじ)姓(かばね/せい)は、特権階級の子孫を示す名乗りだった。

征服部族(氏族)の支配力、財力の一端を担ったのが、日本列島に持ち込んで来たあらゆる生産技術の専有だった。

奈良時代から安土・桃山期まで、あらゆる生産は支配者身分の「氏族(有姓階層)」が専有技術として貴族・武士・神官・僧侶などと兼業し、高度な技術開発と熟練技術も「氏族」が自ら携わって子孫に伝承させていた。

日本の技術力は、自らの力を注いだ勝負の苦しみの中から生まれた物で、けして楽に生み出したものではない。

勝負は職人の心意気で、簡易性と合理性を追求する欧米の技術思想と一手間掛けても技術水準を追求する日本の職人魂は異質な物である。

つまり日本の技術者(科学者)の誇りが技術革新を呼び、現在の高度技術立国がある。

物造りに「高精度・高級」の「誰々作」と言う特別な思い入れの感性と価値観を持つ日本人の、「高度技術立国のルーツ」がこの歴史的な経緯にある。

この日本人気質とでも言うべき資質が、欧米の「マニュアル型・標準化量産工業」とは異なる手造り「高精度・高級」の「誰々作」は、日本の誇るべき熟練技術力の源である。

日本が世界に誇るべき熟練技術力は、日本人の特別な思い入れの感性と価値観に裏打ちされて、町工場に到るまで浸透している。

しかし残念ながら、現在の大企業優先政策により中小零細を取り巻く経済環境の悪化で、この熟練技術力を継承させる土壌を失いつつあるのが現在の日本の現状である。

政府・政治家は、「日本の独自文化は他国にも理解してもらいたい」と奇麗事を言いながら、この国の財産とも言うべき熟練技術力の「物造り」に冷たく、欧米型の下層階級の労働者に拠る大量生産体制の発展ばかりに偏った金融政策をし、本来資金力に脆弱(ぜいじゃく)な熟練技術力を持つ中小零細を見捨てて来た。

特に小泉・竹中政治は、金融機関を立て直す為に無理やり金融機関の体質改善を命じて「貸し渋り貸し剥がし」を引き起こさせ、中小零細企業の息の根を止めてしまった。

この小泉・竹中政治の悪政、直接的には中小零細に関係ない為に「自分達に関わりない」と無関心の人達も多いが、経済は「金回り」であるから、実は消費の沈滞が間接的に被害をこうむる事に成り、それが現在ジワジワと効いて来ている。

益してや、「熟練技術力」と言う財産を背景に国の底力を発揮すべき将来の芽を多数潰して、「高度技術立国」の建て直しには時間が掛かる状況にある。

これは昔、中華人民共和国が「紅衛兵運動」で有識者を弾圧して、「国の発展が三十年遅れた」と言われるに等しい愚挙である。

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by mmcjiyodan | 2008-04-27 17:09 | Comments(0)  

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