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水揚げ・〔一〕村落の水揚げ親

戦前の日本社会では、男女共に大人として扱われる年齢が現在より若かった。

女性の場合は初潮、或いは数え年の十三歳を節目として成人と見做され、「おはぐろ(お歯黒)祝い、またはコシマキ(腰巻)祝い」が開かれ、暫くすると「水揚げ」となる。

この「水揚げ」、成人する女性に性行為を実地して習得させる事である。

親がその相手を探し、依頼する事が多かった。

「水揚げ」の相手は、村の年長者で性行為の経験が豊富な事には勿論の事、人柄が良く水揚げ後も娘の相談相手になれる後見人として、村長・村主・庄屋・名主や村役と言った資産も政治力も在る村の実力者の男性が選ばれた。

娘は、水揚げ親に女性としての性交術を実践伝授される訳で、特別な縁(えにし)が成立し、つまり「水揚げ親制度」は、娘の将来に渡る後見人を獲得する事である。

そして後見人を獲得する事は勿論の事、同時に日頃のお礼の意を示す事や一家のその後をその実力者に託す為の人身御供伝説を彷彿させる「貢(みつぎ)の正当化」ではなかったのか?

その水揚げを経る事によって、その娘に対する「夜這い」が解禁となる。

これらは、信仰深い人々にとって「神の計(はか)らい」だったので有る。

現代の感覚では、古(いにしえ)の水揚げ年齢が十三歳・十四歳では酷く早い様に感じるだろうが、当時の習俗的認識では普通の感覚で在った。

そしてその水揚げ年齢の感覚は、けして古いものでは無く、第二次世界大戦後の暫くまでは続いて居た。

水揚げ・〔二〕芸妓の水揚げ】に続く。

詳しくは、小論【私の愛した日本の性文化】に飛ぶ。

性文化史関係一覧リスト】をご利用下さい。

◆世界に誇るべき、二千年に及ぶ日本の農・魚民の性文化(共生村社会/きょうせいむらしゃかい)の「共生主義」は、地球を救う平和の知恵である。

第五巻】に飛ぶ。
皇統と鵺の影人

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by mmcjiyodan | 2008-04-27 17:37  

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