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桂小五郎(かつらこごろう/木戸孝允)・その(一)

江戸時代末期になると、思わぬ形で陰陽師勘解由小路党の亡霊がよみがえる。
維新に於ける倒幕派の陰謀である。

吉田松陰 (よしだしょういん)坂本龍馬(さかもとりょうま)高杉晋作、桂小五郎(かつらこごろう/木戸孝允)、久坂玄瑞西郷隆盛(さいごうたかもり)大久保利通(おおくぼとしみち)井上馨伊藤俊輔(博文)など維新の立役者を数え上げたらきりが無い。

この維新の本拠地になったのは薩摩藩長州土佐、肥前、の各藩である。

後の維新政府高官に、この四藩の出身者が群を抜いて多く居たのは言うまでも無い。

この頃、将軍・徳川家茂は、勅書を無視して、総督紀州藩主・徳川家承以下十六藩の兵約六万を率いて西下を開始し、兵を大坂に駐屯させた後、閏五月(うるうごがつ)に京都に入った。

家茂は参内して武力を背景に長州再征を奏上したが、許可されなかった。

六月、鹿児島入りした中岡慎太郎は、西郷に薩長の協力と和親を説き、下関で桂小五郎(木戸孝允)と会う事を約束させた。

しかし、西郷は大久保から緊迫した書簡を受け取ったので、下関寄港を取り止め急ぎ上京した。


桂小五郎(かつらこごろう・木戸孝允/きどたかよし)は江戸末期(幕末)の長州藩士で、吉田松陰の弟子として尊皇攘夷派の中心人物である。

また桂小五郎(かつらこごろう・木戸孝允/きどたかよし)は、「維新の十傑」に数えられる人物でもある。

後に名乗った木戸姓は、(慶応二年)の第二次長州征討前に藩主・毛利敬親から賜ったものである。

桂小五郎(かつらこごろう)は、西郷隆盛大久保利通とともに維新の三傑として並び称せられ、倒幕後は木戸孝允(きどたかよし・きどこういん)を名乗り長州閥を代表する政治家と成った。

桂小五郎は、長門国萩城下呉服町(今の山口県萩市)に藩医・和田昌景の長男として生まれ、生家・和田氏は藩祖・毛利元就の七男・毛利元政の血を引くと言う名家の藩医だった。

和田小五郎は長男では在ったが、病弱で長生きしないと思われていた為に長姉に婿養子・文讓が入り、また長姉が死んだ後は次姉がその婿養子の後添えとなっていた事から小五郎は養子に出る事になる。

この婿養子を和田家に迎えたには、実父・和田昌景に士分(武士の身分)と秩禄を得る希(のぞみ)が在っての事かも知れない。

小五郎は、七歳で自宅向かいの家禄百五十石・桂氏の末期養子(養父・桂九郎兵衛)となり、桂姓を名乗って長州藩の大組士と言う武士の身分と秩禄を得る。

その桂氏の養父・九郎兵衛と翌年には養母も亡くなった為に、小五郎は桂家当主を引き継ぐも生家の和田氏に戻って、実父、実母、次姉と共に育つ。

十代に入ってからの若き桂小五郎は、藩主・毛利敬親による親試に於いて即興の漢詩と孟子の解説で二度ほど褒賞を受け、長州藩の若き俊英として注目され始める。

千八百四十六年(弘化三年)、十二歳の小五郎は長州藩の師範代である新陰流剣術・内藤作兵衛の道場に入門し、剣術修行に人一倍精を出して腕を上げ、実力を認められ始めている。

剣術修行を名目とする江戸留学を決意し、藩に許可されて江戸三大道場の一つ、斎藤弥九郎の練兵館(九段北三丁目)に入門し、神道無念流剣術の免許皆伝を得て、入門一年で練兵館塾頭となる。


千八百四十九年(嘉永二年)、小五郎(こごろう)は十五歳で吉田松陰に兵学を学び、「桂は事をなすの才あり」と評される。

松陰とは僅か三歳年下の年齢差だった為、「桂は、我の重んずる所なり」と松陰は述べ、師弟関係であると同時に親友関係ともなる。

藩主・毛利敬親、そして松下村塾(所謂松陰派)出身者の登用に熱心な理解者だった政務役筆頭・周布政之助の引き上げで藩政府中枢に頭角を現し始めていた小五郎は、久坂玄瑞(義助)とともに藩開明派として力を着けて行く。

藩政府中枢で頭角を現し始めていた小五郎は、藩命に依り江戸から京都に上る。

桂小五郎(かつらこごろう/木戸孝允)・その(二)】に続く。

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by mmcjiyodan | 2008-04-29 18:57  

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