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犬養氏(いぬかいうじ)

大化の改新以前(古墳時代)に、犬を飼養・使用する事を「業」とし、その能力を持って中央政権に仕えた「犬養部(いぬかひべ)」と言う部民がいた。

恐らくは犬を武力として良く使う一族が日本列島に渡り来てその犬使いの技術を生かして勢力を拡大、大和朝廷(ヤマト王権)成立時には有力部族となり、その職掌・犬養(いぬかひ)を持って現在で言う軍事・警察の職務を担っていた。

古来より狩猟や守衛を犬の使用目的として、犬養部(いぬかひべ)は存在していたのである。

日本書紀」によれば、五百三十八年(安閑二年)屯倉(みやけ)の大量設置をうけて同時期に犬養部(いぬかひべ)は国々に設置された。

屯倉(みやけ)とは古墳時代に設けられた土地や人民の支配制度の一つで、大和朝廷(ヤマト王権)が直接支配した土地の出先機関の事を指す。

この軍事氏族犬養氏が皇統の血族とは異なった事から、直系の賀茂(葛城)の隠密組織「陰陽寮」が組織され、その後、皇胤(こういん)貴族(皇統の血族)である平氏や源氏に取って代わられる事になる。

いずれにしても犬養部(いぬかひべ)と陰陽師は、庶民にとっては神(上)の使い=官憲である。

犬神の「神が外れて」ただの「犬」になってしまったのは、正に呪縛が解け、「敬いと恐れ」の気持ちを失ったからである。

犬養部(いぬかひべ)・伴造四氏族(とものみやつこよんしぞく)】に続く。

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by mmcjiyodan | 2008-04-30 00:52  

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