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応仁の乱(おうにんのらん)

応仁の乱(おうにんのらん)とは室町時代の足利八代将軍・義政の時に、守護大名・畠山氏内部の家督争いへの将軍家の調停失敗に端を発し幕府管領職の細川勝元(ほそかわかつもと)山名宗全(やまなそうぜん)と言う有力守護大名が二つに分かれて争った為に起こった全国規模の内乱である。

細川勝元が任じていた「管領(かんれい)」職とは、室町幕府の最高の職で将軍を補佐して幕政を統轄した役職で斯波氏畠山氏・細川氏の三家が任じ、侍所頭人の山名宗全が勤めていた「侍所頭人(さむらいどころとうにん)」は軍事指揮と京都市中の警察・徴税等を司る侍所の長官で、四職(ししき/ししょく)と呼ばれ、守護大名の赤松氏一色氏京極氏、山名氏の四家、イレギラーで美濃守護の土岐氏も任じていた。

この室町幕府(むろまちばくふ)の有力守護大名の斯波氏・畠山氏・細川氏の管領職三家と、侍所頭人に任じられた四家(赤松氏・一色氏・京極氏・山名氏)は、合わせて「三管四職」と呼ばれ、各家が嫁のやり取り養子の出し入れで縁戚となり幕府内で勢力争いをしていた。

応仁の乱(おうにんのらん)の一方の旗頭・細川勝元(ほそかわかつもと)は、室町時代の守護大名、室町幕府の管領、三管領のひとつである足利氏族・細川家嫡流・京兆家の当主であり、もう一方の旗頭・山名宗全(やまなそうぜん)は、室町時代の守護大名で、室町幕府の四職のひとつ新田氏族・山名家の出身である。

足利六代将軍・義教の時、義教が「三管四職」を無視して専制政治をした為に不満を抱いた四職・赤松家の赤松満祐(あかまつみつすけ)に誘殺され「嘉吉の乱(かきつのらん)」と呼ばれたのだが、細川勝元が「嘉吉の乱(かきつのらん)」の鎮圧に功労のあった山名宗全の勢力削減を図って、「嘉吉の乱主謀者一族」の赤松氏にも関わらず失脚して都を追われた自分の娘婿である赤松政則を加賀国守護職に取立てた事から、細川勝元と山名宗全の両者は激しく対立するようになる。

その細川勝元と山名宗全が、それぞれ守護大名の家督争いに深く関わっていた為に対立は激しさを増し、八代将軍・義政の実子・足利義尚を次期将軍に押す山名宗全と将軍継嗣・足利義視の後見人である細川勝元との対立は激化し将軍家の家督争いは全国の守護大名を勝元派と宗全派に二分する事態となり、全国規模の大乱となった。

千四百六十八年(応仁元年)五月には世に言う「応仁の乱」が本格化し、山名宗全(やまなそうぜん)は出石・此隅山城に各国から集結した西軍を率いて挙兵し、京都へ進軍する。

当初西軍(山名)は、室町亭の将軍らを確保した細川勝元(ほそかわかつもと)率いる東軍に対して劣勢であったが、八月には周防から上洛した大内政弘と合流し、一進一退の状況になる。

大内政弘は、周防・長門・豊前・筑前と、安芸・石見の一部を領有する有力守護大名で、東西の軍事勢力は完全に拮抗した。

為に戦乱は勝敗が着かないまま五年間も続き、千四百七十二年(文明四年)には和平交渉も行われたが、赤松政則の抵抗などで失敗、宗全(そうぜん)は同年五月に自害を試みている。

結局、戦乱は都合十一年にも渡って戦闘が長引き、応仁の乱の長期化は室町幕府の形骸化を引き起こし、無政府状態になった京都の市街地は盗賊に何度も放火され焼け野原と化して荒廃した。

やがて幕府権力そのものも著しく失墜し、勝元派と宗全派に二分して戦乱に加わって上洛していた守護大名の領国にまで戦乱が拡大し、守護大名の留守に領国を脅かす勢力が台頭して諸大名は京都での戦いに専念できなくなって行った。

千四百七十三年(文明五年)になって当事者の山名宗全と細川勝元が相次いで死去、漸く双方の息子が和睦して応仁の乱(おうにんのらん)は一応の終息を見ているが、守護大名の領国では新興勢力が台頭して手が付けられない守護職が続出した。

下克上(げこくじょう)に明け暮れ、国主が武力で入れ替わる「戦国期」に入って居たのだ。

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by mmcjiyodan | 2008-10-21 21:14  

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