仮説・宇佐岐(うさぎ)氏=スサノウ説(二)
後の大和朝廷の有力氏族(臣王家)に、和邇(わに)葛城(かつらぎ)、大伴(おおとも)、物部(もののべ)、蘇我(そが)、安部(あべ)、秦(はた)、中臣(なかとみ・後の藤原)と言った名が連なっている。
この頃は、和邇(わに)氏が最有力の氏族であるが、この和邇氏を指す様な伝説がある。
遺されている民話伝承の類には、後の世に伝えたい真実がそっと隠されている事が多い。
ワニ(クロコダイル)は本来日本に馴染まない為、伝説に成るのが不思議だが、有名な伝承が存在する。
葦原中国時代の出雲伝説には、ワニ(和邇)を「ずる賢く」騙した白兎(しろうさぎ・宇佐岐)が、ワニに逆襲され、大怪我をした事から、「大国主の命が、白兎を助ける物語」を描くものがある。
和邇(わに)氏とのこの一致は、氏族間の争いを描いた「独特な歴史の表現」なのか、それとも何らかの「政治的狙い」が有ったのか?この伝承、ワニでは不自然なのでサメに姿を変えて現在に伝わっている。
和邇臣王は「奴国王の後裔」と言われているが、本宗家の和邇(珥)臣王家は、五百七年継体大王(けいたいおおきみ・第二十六代天皇)・(継体新朝)の頃までに絶えている。
因幡(いなば)の白兎(宇佐岐)伝説と関わりが在りそうで、或いは継体新朝には組さない旧体制の臣(豪族)王だったのか?
この因幡(いなば)の白兎伝説のうさぎ・・「宇佐岐(うさぎ)」と言う名の「百済系弱小氏族」に行き当たる。
宇佐島の神の名も「宇佐岐(うさぎ)」であり、前述した宇佐神宮と出雲神社の礼拝様式の共通性は、ここら辺りに有るかも知れない。
宇佐神宮が、限りなく神社の最高位に近い神社である事の意味に、関わりが在りそうで有る。
この日本史上有名な人物である「大国主の命」は、実は単数の人名でなく「職名(地位名)だ」とする歴史家の意見も存在する。
つまり、王の中の王を意味し、葦原中国(出雲の国)統一大王を呼ぶ名であれば、地上界を中国(なかくに)または中津国(なかつくに)とするのも頷ける。
大国主が、倭の国々の統一途中の大王(おおきみ)だったのではないだろうか?
【仮説・宇佐岐(うさぎ)氏=スサノウ説(三)】に続く。
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詳しくは、小論・【仮説・宇佐岐(うさぎ)氏=須佐王(スサノウ)説】を参照下さい。
【日本の伝説リスト】に転載文章です。
◆神話で無い、リアルな初期日本人の成り立ちについては、【日本人の祖先は何処から来たのか?】を参照下さい。
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