信長の、母に愛されなかった不幸(一)
織田信長を「天下布武」に走らせたには、信長にとって同腹弟・織田信行(おだのぶゆき/信勝)と母・土田御前(どたごぜん)の不幸な存在が大きかったのではないだろうか?
織田信長の生母・土田御前(どたごぜん・つちだごぜん)は信長の父・織田信秀の継室(最初の正室・織田達勝息女が離縁の為正室を継いだ)で、「土田下総守政久」の息女とされているが異説もあり実名は不詳とされ、織田信秀の継室として信長以外にも信行(信勝)、秀孝、信包、お市の方らの生母とされている。
この織田家と土田家の縁は深く土田御前の叔母も織田信定(信秀の父・信長の祖父)に嫁いでいる為、土田御前は従兄弟(叔母の子)の所に嫁いで来た事に成る。
いずれにしても織田信長は、この生母・土田御前(どたごぜん・つちだごぜん)に愛されなかった男である。
織田信秀は、平手政秀を傅役(ふやく/お守り役)に就け、武門の仕来(しきた)りに沿って正室長男(嫡男)の信長を幼少の頃より他の子達(嫡男以外はやがて家臣に成る)と離して那古屋城で育てている。
土田御前は、夫・信秀に拠って手元から引き離されて那古屋城で育った「虚(うつ)け」と評判の長男の三郎信長よりも、永く末森城に共に住んでいた品行方正と評判の次男(庶兄から数えると四男)・勘十郎信行(信勝)を可愛がり、信行(信勝)に家督争いをけしかけている。
武力を持って「家督争いをけしかけさせる」と言う事は、信長にしてみれば「実母が弟に自分(信長)を殺せ」と言っているようなもので、これほど悲しい事はない。
織田信長と弟・信行(信勝)が家督争い「稲生の戦い(いのうのたたかい)」をして柴田勝家と林通具(はやしみちとも)を主力とする信勝方が敗れると、土田御前は信長に信行(信勝)の赦免を願い出て一度は赦させた。
しかし土田御前は後にまた信行(信勝)に信長謀殺をけしかけて、終(つい)に信行(信勝)は信長に誅殺される事になる。
【信長の、母に愛されなかった不幸(二)】に続く。
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織田信長(おだのぶなが)については第三巻の主要登場人物です。記載項目が多過ぎてブログでは書き切れません。詳しくは皇統と鵺の影人・本編の第三巻をお読み下さい。
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