竹取物語(かぐや姫伝説)
あくまでも私説であるが、我輩は竹取物語について、三貴神(ウズノミコ)の一神で、太陽神・天照大神(あまてらすおおみかみ)に対する妹の月神・月読姫(つくよみひめ)との関わりを念頭に解釈したい。
竹取物語を簡単に言ってしまうと、竹は神の依代(よりしろ)であると同時に呪力を持つと考えられていた為、仏教説話を題材に小説化した芥川龍之介の「蜘蛛の糸と同じ位置ではないか」と考えられる。
月神・月読姫(つくよみひめ)の祖は、大陸より来たりて朝鮮半島の任那(みまな)を経て壱岐島に渡り、「日向に国を興す」とされて、最初の月読神社は壱岐島に存在する。
つまり月読姫(つくよみひめ)は、中華大陸・朝鮮半島を経由して日本列島に伝わった当時の太陰暦(月の周期を基準とした暦)の神である。
月の姫を主人公にした物語(竹取物語)の元は、口承(こうしょう)説話として伝えられたもので、原説話が存在し類話として「日本とアバ・チベット族に伝播した」とされている。
アバ・チベット族に伝わる「斑竹姑娘(中文・パヌチウ・クーニャン)」と言う物語が在り、竹の中から生まれた少女が領主の息子達から求婚を受けるも難題をつけて退け、「かねてより想いを寄せていた男性と結ばれる」と言う話である。
中でも求婚の部分は宝物の数、内容、男性側のやりとりや結末などが日本の民間伝承「竹取物語」と非常に酷似している。
竹取物語の凡その形は平安時代に構成されたものであるが、渡来した「月の姫説話」の存在が神話の主人公・月読姫(つくよみひめ)を指すもので、つまり渡来指導者が自らを神格化するに利用した伝承を題材に、「平安期の文筆家が物語化したのではないか」と推測している。
ただ、「竹取物語」を記したその平安期の文筆家については「今の所まったく不明だ」とされている。
「竹取物語」に「天の羽衣」が登場し、かぐや姫が「羽衣を着てしまうと、人の心が消えてしまう」と語り、人間を何がしか別種の存在へと変化させるのが「天の羽衣」の力である事を示唆する場面がある。
そして皇室にも、一代一度限りの大祭である天皇の即位後に行う践祚(せんそ)の儀式・大嘗祭(だいじょうさい)で、沐浴時に「天の羽衣」を着る儀礼習慣がある。
つまり天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫である天孫・ニニギの命(みこと)が、葦原中国(アシハラナカツクニ・天界に対する地上の国)の平定を受けて天界(てんかい)と葦原中国(地上の国)を結ぶ力を、儀礼的位置付けとして天皇が持つ事を示している。
これらの朝廷神事は、平安期に古事記・日本書記の記述を基として構成された様式であり、竹取物語(かぐや姫伝説)も天孫降臨伝説の一翼を担って列島内に伝播された物語かも知れない。
【日本の伝説リスト】に転載文章です。
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