没個性の横並び安心社会
軽々に結論を出せる話では無いが、当然ながら平和の民・先住縄文人(蝦夷/エミシ族)の地を勝手に乗っ取った渡来征服氏族の所業や、その統治政策としての恐怖神話の流布などが、「遠い記憶として残った」と考えられる所である。
さらに征服部族(氏族)にした所で、本音で言えば居られるものなら大陸で平穏に暮らすのが筋で、大陸で戦に破れて逃れて来た部族や食い詰めて新天地を求めて遣って来た好戦的部族だが、列島に辿り着くまでに大きな恐怖や不安を経験して来た筈である。
この日本列島の地は、多神教の国であると同時に、信心深いと言えばそれまでだが未知のものへの恐怖心が強く、世界でも珍しいくらいに多くの幽霊・霊魂の国でもある。
だがしかし日本の信仰は多神教の国独特の信仰形態で信仰対象が分散し、一神教の国々から見れば好い加減な信仰とも受け取られる。
いずれにしても日本人が、恐怖や不安に敏感な遺伝子を持つ人種であるからこそ、出る杭は打たれる式に没個性を良として横並びで安心しようと言う傾向がある。
しかし我輩は、没個性を良とした横並びには魅力は感じない。
我輩が考えるに、文人・画人・歌人などの文化人で世間に迎合する横並びの人物など見た事は無い。
正直アウトローであるからこその才能ではないのか?
確かに「紙一重」が才能の危うさかも知れない。
常に新しい発想をする人間は「何を思い付き、何を言い出すか判らない」ので、周囲にとっては不気味な存在である。
当然ながら、周囲は「非常識」の落印を押す。
正直、歴史に登場する人物は、ルール無視の大虚(おおうつ)けとされるアウトロー・織田信長に代表される天才である。
実業界でもそんなもので、永い事工場の外に佇(たたず)み、輸入自動織機の音だけを聞いて「国産の自動織機を音だけで作った」と言われるトヨタグループ(自動車・自動織機の創始者・豊田佐吉も、最初周囲は「あの若者、働きもせずあんな所で一日ボーッとして気味が悪い」と見ていた。
ホンダ自動車の本田総一郎は、若い時代、試作の為に昼夜を問わず働き、小さな町工場で真夜中まで構わずガンガンと音を立てる「非常識で近所迷惑な存在だった」と言われている。
しかしそれを非常識と批判した常識者達が、一生涯何も為しえない所に没個性横並び安心社会の世の矛盾がある。
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