帝釈天(たいしゃくてん)と阿修羅(あしゅら)
本来密教には、エロチックな色彩に彩られた神々が存在するのでご紹介する。
例えば、帝釈天(たいしゃくてん)は力の神、阿修羅(あしゅら、あすら)は正義の神だが、何度戦っても阿修羅(正義)は帝釈天(力)に勝てず、未だ天上で戦っている。
その戦いの始まりだが、そもそも阿修羅の一族は密教の守護神である天部の一・帝釈天が主である_�利天(とうりてん、三十三天とも言う)に住んでいた。
また阿修羅には舎脂(シャチー)と言う娘が居り、「いずれ帝釈天に嫁がせたい」と思っていたのだが、その帝釈天が舎脂(シャチー)を力ずく(誘拐して凌辱した)で奪ってしまう。
しかも力ずくで奪(うば/強姦)われた舎脂(シャチー)は、そのまま帝釈天に惚れて親の許しも無く結婚してしまう。
その帝釈天(たいしゃくてん)の無法を怒った正義の神・阿修羅が、帝釈天に度々戦いを挑む事になる。
この阿修羅が帝釈天に度々戦いを挑む所から、その戦いの場所を称して「修羅場」と呼ぶ用法が出来た位である。
しかし帝釈天は力の神の為、戦いは常に帝釈天側が優勢で阿修羅は何度戦っても阿修羅(正義)は帝釈天(力)に勝てずに居た。
それにしても、神である帝釈天が強姦したり、強姦された阿修羅の娘・舎脂(シャチー)がそのまま帝釈天に惚れて妻と成り、母・阿修羅に逆らうなど人間臭いのがヒンドゥー教・サンクリットの神々である。
つまり性に関する戒律は、渡来当時の密教の本質には存在しなかったのだ。
◆【性文化史関係一覧リスト】をご利用下さい。
◆世界に誇るべき、二千年に及ぶ日本の農・魚民の性文化(共生村社会/きょうせいむらしゃかい)の「共生主義」は、地球を救う平和の知恵である。
尚、イスラム教シーア派の信仰上の行事に、指導者の殉教の苦しみを体験するアシュラ(アーシューラー)がある。
一年で最初の月の十日目の日に当たるイマーム・フサインが殉教した日が、殉教追悼の日とされている。
シーア派のアシュラは、鎖の鞭(くさりのむち)で両肩から背中を自ら打ちながら行進する苦行である。
仏教とイスラム教の狭間に、形は違えど阿修羅(アーシューラー)が在る事から、信仰も影響し合っているのかも知れない。
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