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前原一誠(まえばらいっせい)

前原一誠(まえばらいっせい)は、「維新の十傑」に数えられる人物でもある。

千八百三十四年(天保五年)、長門国土原村(現・山口県萩市)にて、長州藩士・佐世彦七(大組四十七石)の長男として一誠(いっせい)は生まれ、後に前原氏を相続する。

相続先の前原家の遠祖は、尼子氏重臣・戦国武将・米原綱寛(よねばらつなひろ/尼子十勇士の一人)である。

本姓の生家・佐世氏は、宇多源氏佐々木氏の分流で出雲源氏の諸流に属し、遠祖は尼子氏・毛利氏の重臣である佐世清宗(させきよむね)である。

一誠(いっせい)は倒幕の志士として活躍し、維新の十傑の一人と並び称されたが、維新後、萩の乱の首謀者として処刑とされた。


千八百三十九年(天保十年)、郡吏となった父・佐世彦七とともに一誠(いっせい)は厚狭郡船木村に移住する。

後に藩都・萩にて修学するが、千八百五十一年(嘉永四年)、一誠(いっせい)は再び船木村に帰り陶器製造など農漁業に従事する。

千八百五十七年(安政四年)、一誠(いっせい)は久坂玄瑞高杉晋作らと共に吉田松陰の松下村塾に入門する。

松陰の処刑後、一誠(いっせい)は長崎で洋学を修め、のちに長州藩の西洋学問所・博習堂に学ぶ。

千八百六十二年(文久二年)に一誠(いっせい)は脱藩し、久坂らと共に直目付・長井雅楽(ながいうた/時庸・ときつね)の暗殺を計画するも成就に到らず。

翌千八百六十三年(文久三年)、一誠(いっせい)は藩に復帰して右筆役、更に八月十八日の政変(七卿落ち)で長州に逃れて来た七卿の世話役・七卿方御用掛となる。


萩の乱の首謀者として処刑とされた前原一誠(まえばらいっせい)も、維新前は長州藩倒幕派で在った。

と言っても一誠(いっせい)は、大勢の長州藩倒幕派の中の一人で、けして抜きん出た存在ではなかった。

しかし、一誠(いっせい)が「維新の十傑の一人」とまで数えられる大出世のチャンスは、八月十八日の政変(七卿落ち)で長州に逃れて来た七卿の世話役・七卿方御用掛だった。

想うに、明治維新の全ては 熊毛郡・田布施町(たぶせちょう)に繋がる「不思議な何か?」のパワー魔力である。

一誠(いっせい)に与えられた「七卿方御用掛」の縁が、その後彼が「維新の十傑の一人」とまで数えられる出世のチャンスに成ったのではないだろうか?

つまり一誠(いっせい)も、伊藤博文(いとうひろぶみ)井上馨(いのうえかおる/井上聞多)佐藤信寛(さとうのぶひろ)等と同様に、大室某の謀議に加わって出世の糸口を掴んだと考えられる。

その後一誠(いっせい)は、高杉らと下関に挙兵して藩権力を奪取し、用所役右筆や干城隊頭取として倒幕活動に尽力した。

幕府軍と交戦した長州征伐では小倉口の参謀心得として参戦、千八百六十八年(明治元年)の戊辰戦争で、一誠(いっせい)は北越戦争に出兵し、参謀として長岡城攻略戦など会津戦線で活躍する。

千八百七十年(明治三年)戊辰戦争も終結し明治維新成る後、一誠(いっせい)は維新の戦功を賞されて賞典禄六百石を賜る。

維新後、新政府に任官した一誠(いっせい)は、越後府判事や新政府参議を勤める。

大村益次郎の死後は兵部大輔を兼ねたが、一誠(いっせい)は出仕する事が少なかった為、船越衛は省務停滞を嘆いている。

また、一誠(いっせい)は前任・大村の方針である「国民皆兵」路線(徴兵令)に反対して木戸孝允と対立する。

やがて、徴兵制を支持する山縣有朋(やまがたありとも)に追われるように下野し、萩へ帰郷する。

新政府の方針に不満をもった一誠(いっせい)は、千八百七十六年(明治九年)、奥平謙輔(おくだいらけんすけ)とともに不平士族を集めて萩の乱を引き起こす。

しかし、即座に鎮圧されて幹部七名が敗走し、東京へ向かうべく船舶に乗船し、萩港を出港する。

その船が、悪天候の為に島根県の宇竜港(現在の出雲市内にあった)に停泊中、十一月月五日に島根県令・佐藤信寛(さとうのぶひろ)らに逮捕され、萩にて処刑された。

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by mmcjiyodan | 2012-12-15 00:12  

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