毘沙門天(びしゃもんてん/ヴァイシュラヴァナ・多聞天/たもんてん)
密教に於いて毘沙門天(びしゃもんてん)は、十二天の一尊で北方を守護するとされている。
武神ではあるが、「毘沙門天(ヴァイシュラヴァナ)」は、インド神話の財宝神・クベーラを前身とする為、財運信仰の象徴として七福神の一神に数えられる。
インドの財宝神・クベーラはシヴァ神と親しく、ヤクシャ族(薬叉、夜叉)の王とされ、ラークシャサ族の王であるラーヴァナとは異母兄弟に当たる。
尚、毘沙門(びしゃもん)と言う表記は、ヴァイシュラヴァナを中国語(中文)で音写したものである。
弘法大師(こうぼうだいし/空海)が中国から持ち帰った多くの経典はヒンドゥー教の訳書であり、密教の教えにはその教義が採用されていた。
ヴァイシュラヴァナと言う称号は本来「ヴィシュラヴァス (神の息子)」と言う意味で、彼の父親の名に由来するが、「良く聞く所の者」と言う意味にも解釈できる為、多聞天(たもんてん)とも訳された。
日本では四天王の一尊として造像安置する場合は「多聞天」、独尊像として造像安置する場合は「毘沙門天」と呼ぶのが通例である。
そしてこの「良く聞く所の者」と言う意味のヴァイシュラヴァナのインド神話の伝承が、「一度に多くの者の発言を聞き分ける」と言う超能力、聖徳太子の多聞伝承に組み込まれて、豊聡耳(とよとみみ、とよさとみみ)とも称号され、太子の神格化に使われた。
◆神話で無い、リアルな初期日本人の成り立ちについては、【日本人の祖先は何処から来たのか?】を参照下さい。
関連記事
【真言宗当山派/東密】に飛ぶ。
【真言(密教)立川流】に飛ぶ。
【真言(密教)立川流の謎】に飛ぶ。
【真言密教立川流と金沢文庫(かねさわぶんこ)文献の怪】に飛ぶ。
【ヒンドゥー教と日本の信仰】に飛ぶ。
【梵語(ぼんご/サンスクリット語)】に飛ぶ。
【ダキニ天(荼枳尼天)】に飛ぶ。
【吉祥天(きっしょうてん)=女神・シュリー.ラクシュミー】に飛ぶ。
【弁財天と観世音菩薩と女神・サラスヴァティー】に飛ぶ。
【七福神信仰(しちふくじんしんこう)】に飛ぶ。
【カーマ・スートラ(インド三大性典のひとつ)】に飛ぶ。
【第一巻】に飛ぶ。
皇統と鵺の影人
【このブログの一覧リンク検索リスト】=>【日本史検索データ】
<=このブログのランキング順位確認できます。クリック願います(ランキング参戦中)★未来狂 冗談の公式WEBサイト(こうしきうぇぶさいと)
未来狂冗談のもうひとつの政治評論ブログ「あー頭にくる」<=このブログのランキング順位確認できます。by mmcjiyodan | 2013-01-03 00:37