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人類の生殖行動(本能的生殖行動と倫理規範の矛盾)

ここで原生人類の本能的生殖行動と現代の倫理規範の矛盾をご紹介して置く。

現代日本人の倫理感覚では、「夜這い婚」の一妻多夫形態など到底理解できないかも知れないが、実は「種の保存」を優先する自然界では人間の生殖倫理の一夫一婦制の方が異例である。

いささかタブー染みた情報であるが、一番人間に近い類人猿・チンパンジーなどの生殖行動を見ても判る通り、雄(オス)達は一頭の発情期の雌(メス)に順番に群がり、雌(メス)は一日に何頭もの雄(オス)と交尾する。

その理由は「確実な種の保存の為」で、雌(メス)が依り強くて優秀な精子に回(めぐ)り逢う目的で「自然がそうした生殖行動を選択させていた」と言う立派な理由が在るからだ。

これは「種の保存」のメカニズムが主体の自然な生殖行動であるから、雄(オス)雌(メス)の生殖機能には目的に添った違いが在る。

当然、雄(オス)の方は次と交代させる為に肉体的に一度の射精で終わるが、雌(メス)の方は連続交尾を受け入れられる構造をしている。

つまり生物としての原生人類は、「確実な種の保存の為」に 本能的に「虚弱精子劣性遺伝」や「XY染色体の劣勢遺伝」などを知っていた事になる。

そうした人類発達の歴史の中で培(つちか)われた原始の生殖行動の記憶としての残滓(ざんし/残りかす)が、時代と伴に変化しながら辿り着いたのが「夜這い婚」だった。

言うなれば、元々の人間の原始生殖行動は本来それに近い理由で「群れ婚」に拠る一妻多夫形態が自然な遠い記憶で、それが「夜這い婚」のルーツである。

つまり「夜這い婚」や「歌垣(うたがき)」、「暗闇祭り」などは、「種の保存」の為に知恵を絞った安全装置だった。

その結果、女性が一家の家長で家の財産を引き継ぎ、男性が女性の家に通って来る「妻問い婚」が生まれ、「呼ばう」が「夜這い」となった。

しかし現代日本人の倫理感覚は一夫一婦制で、血が濃くなる「虚弱精子劣性遺伝」や晩婚に拠る「卵子の老化問題」は人権問題も絡む為に余り考慮しないから、子に恵まれない家庭も増えている。

これらの生殖相手の選択は、自然界に於いて自然淘汰されるべき劣勢DNA因子や劣勢XY染色体、晩婚に拠る卵子の老化を、人間だけの別の価値観で「種の保存」としては間違った選択をして居るからである。

そして一夫一婦制の縛りが在りながら、「愛」と言う名の「好き嫌い」や、金や地位と言う価値観、昔は結婚と出産の適齢期が十五歳~二十歳までだったものが今は諸般の事情で晩婚化しているなど、自然で「確実な種の保存」とは程遠い現状がある。

まぁ、欲の為に自然を破壊して此処まで文明を発達させた人類だから、現在の自然に反した生き方で「種としての滅びの道」を歩む事が因果応報かも知れない。

これはあくまでも「人類も生物」としての自然の法則だけで捉えた見解であるが、如何なる社会性を鑑みても「滅亡してから気が付いた」では遅いのではないか?

◆遺伝子関係の詳しくは・小論【ホモサピエンス(知性人)の「種の保存と遺伝子」】を参照下さい。

類人猿・ボノボ こそ、争いを回避する知恵の原点】

性文化史関係一覧リスト】をご利用下さい。

◆世界に誇るべき、二千年に及ぶ日本の農・魚民の性文化(共生村社会/きょうせいむらしゃかい)の「共生主義」は、地球を救う平和の知恵である。

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by mmcjiyodan | 2013-04-13 01:27  

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