江戸川乱歩(えどがわらんぽ)
江戸川乱歩(えどがわらんぽ)の筆名(ペンネーム)は敬愛するアメリカの文豪エドガー・アラン・ポーをもじったもので、本名は平井太郎(ひらいたろう)である。
中学での平井太郎(ひらいたろう)=江戸川乱歩(えどがわらんぽ)は、押川春浪や黒岩涙香の小説を耽読し、旧制愛知県立第五中学校(現・愛知県立瑞陵高等学校)卒業後早稲田大学政治経済学部に入学した。
千九百二十三年(大正十二年)、「新青年」に掲載された短編推理小説・「二銭銅貨」で乱歩(らんぽ)は作家デビュー、森下雨村、小酒井不木に激賞される。
今日の乱歩(らんぽ)の作品では、明智小五郎と小林少年を始めとする少年探偵団が活躍する少年向け作品・「怪人二十面相」などが多数知られる。
しかし、乱歩(らんぽ)が活躍したリアルタイムの世情は、大正ロマンのポルノチック(性愛情景的)な風俗が反乱する時代で、大衆読者に好まれたのは幻想・怪奇小説、あるいは犯罪小説だった。
乱歩(らんぽ)は、文豪・谷崎潤一郎(たにざきじゅんいちろう)の耽美主義作品に「少なからぬ影響を受けた」とされる。
それで乱歩(らんぽ)も、次第に「赤い部屋」「人間椅子」「鏡地獄」等に代表される「変格もの」を多く書くようになって行った。
乱歩作品の「変格もの」とは、本来は秘すべき歪んだ嗜好やドロドロとした性癖をテーマにして人間の裏面を暴き出したもので、大正ロマンの一郭を占めていた言える。
幸い乱歩(らんぽ)は、衆道の少年愛や少女愛、女装・男装、人形愛、草双紙、サディズムやグロテスク・残虐趣味などの嗜好も強く、これを活かした通俗探偵小説は昭和初年以降当時の一般大衆に歓迎された。
何しろ江戸川乱歩作品には、本来は秘すべき歪んだ嗜好やドロドロとした性癖をテーマにして人間の裏面を暴き出したものも多く、大正ロマンの一郭を占めていた言える。
千九百二十八年(昭和三年)八月、一年二ヶ月の休筆の後、乱歩は自己の総決算的中篇「陰獣」を発表する。
変態性欲を基調としたこの作品「陰獣」を不健康な作とみなす者もいる。
一方、当時の探偵小説のメッカとでも称すべき雑誌「新青年」の編集者・横溝正史が「前代未聞のトリックを用いた探偵小説」と絶賛するなど戦前の本格探偵小説のエポックを築く事になった。
詳しくは小論・【大正ロマンに観る好景気と風俗規範】を参照下さい。
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