類人猿・ボノボ
アフリカ・コンゴに生息するサル目(霊長目)ヒト科チンパンジー属に分類される類人猿・ボノボは、個体間の争いをする雄(オス)が仲裁に入った雌(メス)との交尾(性交)でその場を解決する。
この点が、類人猿・ボノボが「人類に最も近い」と言う事の証明で、つまり多くの生物に存在する「繁殖期」が無く、何時(いつ)でも性交が可能な事である。
生き物本来の性交目的は子創り(繁殖)である。
しかし人間や類人猿・ボノボの場合、繁殖期にとらわれない性交が可能な為、「繁殖目的」とばかりには限らない。
それより圧倒的に多いのがコミュニケーション(付合い)目的の性交であり、その本質は快楽目的の性交(疑似生殖行為)である。
勿論、ボノボ社会が「群れ婚」だと言う事で、争い即・「手近(てじか)な雌(メス)」との交尾(性交)が成立している。
近くに雌(メス)が居ない場合は、雄(オス)同士が睾丸をぶつけ合う疑似交尾(疑似性交)で争いを解消する。
それで類人猿・ボノボの事を、「愛の類人猿」などと表現する。
この類人猿・ボノボ、遺伝子が人類に九十九%も一致するほど最も人類に近い事が判っている。
以前は「ピグミーチンパンジー」と呼ばれた類人猿・ボノボは、チンパンジーに比べて上半身が小さく、それに比例して脳容量も小さい。
類人猿・ボノボの知性はチンパンジーよりも高いと考えられるが、ただし野生での道具使用は報告されていない。
しかし脳容量が小さいにも関わらず、この類人猿・ボノボは言葉を理解し、生殖以外の目的の性行動を行うなど、チンパンジーよりもずっと人間に近いとも言われている。
類人猿・ボノボの赤ん坊はか細く、成長に時間が掛かる為に頼りない状態が長く続くなど人類に近い成長過程を要する。
また類人猿・ボノボは、成長するとチンパンジーよりよく直立二足歩行するなど人類に近い特徴を備えている。
そして類人猿・ボノボは、大人のメス同士 が頻繁に果実を分け合う行動を取るなど共生生活を送っている。
その類人猿・ボノボが、争いの解決手段に交尾(性交)や疑似交尾(疑似性交)の快感を有効活用するなど、或る意味見事に合理的な方法を採っている。
◆【性文化史関係一覧リスト】をご利用下さい。
関連記事
【霊長類の基本的な生殖行動は「群れ婚」】に飛ぶ。
【虚弱精子劣性遺伝と貧乏人の子沢山】に飛ぶ。
【人類の生殖行動】に飛ぶ。
【近親交配(きんしんこうはい)と女性の臭覚】に飛ぶ。
【フェール・エチル・アミン】に飛ぶ。
【遥か世界の屋根に見る「夜這いのルーツ」】に飛ぶ。
【亜鉛パワー】に飛ぶ。
【皇居内裏女官(こうきょだいりにょかん)】に飛ぶ。
【江戸城大奥女中(えどじょうおおおくじょちゅう)】に飛ぶ。
【徳川幕府倒幕の隠れた要因・血統主義の崩壊】に飛ぶ。
【共生村社会(きょうせいむらしゃかい)】に飛ぶ。
【性欲本能と人類共生】に飛ぶ。
【擬似生殖行為】に飛ぶ。
【第五巻】に飛ぶ。
皇統と鵺の影人
【このブログの一覧リンク検索リスト】=>【日本史検索データ】
<=このブログのランキング順位確認できます。クリック願います(ランキング参戦中)。★未来狂 冗談の公式WEBサイト(こうしきうぇぶさいと)
未来狂冗談のもうひとつの政治評論ブログ「あー頭にくる」<=このブログのランキング順位確認できます。by mmcjiyodan | 2015-04-05 02:00