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政(マツリゴト・祭事)

氏族が神の名を持って土地を治め、国を治めた証拠は、言葉として永く残っていた。

統治の基本は「恐れ(恐怖)」と「敬(うやま)い=(尊敬)」なのだが、恐れだけでは「窮鼠猫を咬む(困ればねずみも猫に反撃する)」事もあるから、統治者は敬(うやま)われなければならない。

そこで手っ取り早く統治者の権威の裏付けに利用されるのが信仰で、統治者が神に成ってしまえばそれ以上の「敬(うやま)い=(尊敬)」は無いのである。

「恐れ入りタテマツル。」

この意味を、貴方は考えた事が有るだろうか?

昔、と言ってもつい百五十年ほど前には「治める事(治政を施す事)」を、「政(マツリゴト)」と言ったが、この意味は言うまでも無く「祭事(マツリゴト)」である。

つまり、神の名を持って治政を施す事が「政(マツリゴト・祭事)」である。

そして、氏上(氏神)と言う名の治政を施す者は、神として「タテマツラレル(立て祭られる)」のである。


日本列島に渡り来た渡来部族の長は大和政権の認定を受け「氏」を名乗り支配者身分であることを世間で明確にした。

渡来部族の長は占領地の統治の根拠を説得する為に神を名乗り絶対権力を握り根拠にした。

この段取りで渡来部族の長は絶対権力を握り神の住まいを設置し被支配者に「氏神様」と呼ばした。

「氏神様」の神事の中に政(マツリゴト・祭事 政治)=誓約(うけい)性事があり、神前性交の常識習慣が残った。

所が、その氏上(氏神)の治政を「潔しとはしない部族や勢力」が、必ず存在した。

「敬(うやま)い」、たて祀(奉/祭)らせる事で不服をかわすのだが、中には祀(祭)らわぬ者も居る。
言わば「反政府勢力」である。

そこで、統治する者を「タテマツラヌ(立て祭らぬ)」者達である「反政府勢力」の事を、「マツラワヌ(祭らわぬ)者達」と、呼ぶ事になる。

我が国の「祭り(祀り/奉り)」の意味合いでは、政治を「マツリゴト」と表現し「お祭りをする」は性交の隠語でもある事の解釈であるが、これこそ天岩戸伝説を始めとする誓約(うけい)に拠る異民族統合を経験したこの国の成り立ち意味しているからである。

弥生期初期の頃は、大きく分けても本来の先住民・蝦夷族(えみしぞく/縄文人)加羅族(からぞく/農耕山岳民族)系渡来人呉族(ごぞく/海洋民族)系渡来人の三つ巴、その三っも夫々に部族集団を形成していた。

つまり最大の政治(まつりごと)は、それらの勢力の争いを回避する手段の発想から始まり、その和解の為の最も実効があるツール(道具)が誓約(うけい)の性交に拠る血の融合だった。

そしてその誓約(うけい)の性交は、新しい併合部族の誕生を呪詛(祈る)する神事と位置付けられて、主要な「祀(祭・奉)り」となった。

語呂合わせみたいな話だが、祀(祭・奉)り事は政治(まつりごと)であり、政治(まつりごと)は性事(せいじ)と言う認識が在った。

つまり最大の政(祭り)事(政治行動)が誓約(うけい)の性交に拠る異民族和平だったからこそ、祭事(祀り/奉り)=政治(マツリゴト)=性交(せいこう)と言う言葉への解釈に、同じ意味合いを持たせる共通認識が過去に存在したのではないだろうか?

そして政(祭り)には誓約(うけい)の意味合いがあり、その精神こそ民族和合と言う最大の政(祭り)事であり、シャーマニズムに満ちた神楽舞の真髄なのではないだろうか。

◆神話で無い、リアルな初期日本人の成り立ちについては、【日本人の祖先は何処から来たのか?】を参照下さい。

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by mmcjiyodan | 2008-04-27 19:21  

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