日本語のルーツ(大和言葉)
海を渡り日本列島に渡り住んだ渡来部族政権・大和朝廷(やまとちょうてい) の統治政策として現住部族・蝦夷族(エミシ族)の統治政策として考案したのが二重発音をする日本語用法と陰陽寮にコントロールされた修験者だった。
大和合の国(大和の国)は、多数の渡来部族が列島各地を武力で切り取り、倭の国々が乱立していた前身から、具体的な統一を必要としていた。
渡来部族が日本列島に遣って来た当初、原住・縄文人(蝦夷族/エミシ族)は言語がまったく違う為に「通訳が必要であった」と言うくらい渡来部族に取っては異民族であった。
そして縄文期から弥生期に掛け、渡来部族と原住・縄文人(蝦夷族/エミシ族)の間で共存の為の意志の疎通と言う必要に駆られて、後に日本語と成る奇跡の言語・大和言葉が編み出された。
多数の民族を統一して単一民族に融合するには、誓約(うけい)に拠る人種的混合と意思疎通の為に「共通語」が必要だった。
二百年ほど前の米国成立時の事例では、英国人が移民の主体となり先住民も少なかったので、「共通語」が英語で落着いた。
但し、二千年以上前の日本列島はかなり状況が違った。
先住系縄文人(蝦夷/えみし)の数が圧倒的に多く、渡来部族も出身国が一国ズバ抜けては居なかった所から一ヵ国の母国語に統一も成らず、そこで文字は大陸文字を使用し、先住系縄文人(蝦夷/えみし)の類似発音に大陸文字(中国語)を嵌め合わせたり、先住系縄文人(蝦夷/えみし)の語意(ごい・語彙)で大陸文字(中国語)の読み発音をさせる事で、音読み訓読みの「大和合の国」独自の言葉を成立させた。
つまり音読み訓読みを併用する事で、後に日本語として成立する「翻訳機能をもった一文字ごとについて多重発音する言葉(大和言葉)」を編み出したのではのではないだろうか?
この解釈で推測し例をあげると、薬(やく)は中文(中国語)で、「ヤオ」と発音するが、アイヌ語ではズバリ「クスリ(kusuri)」で、豆(ず、まめ)も中文(中国語)で、「トゥ」と発音するが、アイヌ語ではズバリ「マメ(mame)」である。
勿論、この翻訳機能日本語が採用されたのは二千五百年以上前の古い時代の事であるから、現在残っているアイヌ語と当時の列島先住民・縄文人=蝦夷(えみし)の話し言葉がかなり変化していても不思議は無く全てが一致する訳ではないが、その他にも、酒 (サケsake)、紙(カンピkanpi)、氷(コンルkonr)、町(マチャmaciya)など列島先住民・縄文人=蝦夷(えみし/アイヌ)の話し言葉が、現代日本語の「訓読の部分ではないか?」と推定するに充分な一致や類似する意味合いの言葉が数多く存在する。
アイヌ語の「神」はカムイ(kamuy)またはクル(kur)と発音するが、日本語で「神」をカミとも発音するのはこのカムイ(kamuy)からで、アイヌ語 の犬は「セタ(seta)」で、中国語の犬(ケン)・狗(クゥ/コゥ)とも違う「イヌ」と発音する語源が判らないが、蝦夷(えみし)の言葉・アイヌ語で、「アイヌ(aynu)」は「人間」の意味である。
アイヌ語が原ミクロネシア語からのものとすると、「人間以外の動物または小型四足動物、或いはもっと広義の動物」を指し示す言葉として「アイヌ(aynu/人間)」の「ア」を取ったものがアイヌ語の「イヌ(ynu)」ではないのだろうか?
いずれにしても、天孫降臨伝説と皇国史観に影響された歴史観では、「広域倭の国」の発想は浮かばない。
何故ならば、「日本語のルーツ」と同様に天孫降臨伝説以前の歴史は建前上は「無い事に成っている」からである。
日本史に登場する「大和言葉(やまとことば)」と言う表記には、正直少々疑問が在る。
実はこの「大和言葉(やまとことば)」の表記には、蝦夷(エミシ)族の存在を抹殺する意図が在るからだ。
原在、「日本の最も古い言葉」と伝えられる「大和言葉(やまとことば)」が残る主な地域は、日本列島の両端(りょうはし)に当たる青森県と沖縄県と言われている。
つまり「大和言葉(やまとことば)」とは、そのルーツが「蝦夷(えみし)言葉に在る」と充分に推測できるのである。
にも拘(かかわ)らず、渡来部族が先住民族(蝦夷/エミシ)の地を乗っ取った歴史を「大和言葉(やまとことば)」の名称で隠蔽(いんぺい)してしまったのだ。
当然ながら縄文人(蝦夷族/エミシ族)と渡来部族との争いの歴史も、単一日本民族説と皇統万世一系説に隠れて日本の古代史から欠落し、中々取り上げられないで居る。
詳しくは【日本語のルーツと安倍氏】を参照ください。
◆神話で無い、リアルな初期日本人の成り立ちについては、【日本人の祖先は何処から来たのか?】を参照下さい。
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