受領(ずりょう)
簡単に言うと、中央から赴任して来た行政官の長(受領/ずりょう・国司)は守(かみ)、及び権守(ごんのかみ)であるが、上野国、常陸国、上総国などの親王が任国する地方は次官の介(すけ)、権介(ごんのすけ)がその任にあたった。
これらの様々な肩書きが在りながら、入国後の現地での権限がほぼ同じである為に、その交替方法を採って「国司行政官」を便宜上一括して「受領(ずりょう)」と呼んだのである。
これらの行政官、守(かみ)、及び権守(ごんのかみ)及び介(すけ)、権介(ごんのすけ)は官位が四位~五位どまりの下級貴族であったが、この制度は任命された国司に対して租税収取や軍事などの権限を大幅に委譲すると言うもので、中央へ確実に租税を上納する代わりに、自由かつ強力に国内を支配する権利を得た為にその権限は強く、その権限を背景に蓄財を行いそのまま任国に土着して解任後もその勢力をたもったまま地方豪族に収まるものが出て来た。
国司交替によって地方に土着した元国司の豪族と新任の国司の間でその権限委譲が円滑に行く為の物が「解由状」であるが、当然ながら前任者の既得権益を後任者が簡単には譲り受けられず抗争に発展する事も多かった。
また、円滑に権限委譲が行なわれてもその後の租税収取などの立場が、勢力と財力を蓄え土着した元国司豪族と入れ替わる為、紛争を起こす火種になっていた。
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未来狂冗談のもうひとつの政治評論ブログ「あー頭にくる」<=このブログのランキング順位確認できます。by mmcjiyodan | 2008-04-28 14:54