神武大王(じんむおおきみ・天皇)
神武大王(おおきみ・初代天皇)が、九州・筑紫の国から瀬戸内海ぞいに東に進み、「途中戦いながら畿内に達する」この神武東遷(じんむとうせん)物語では、神武大王(おおきみ・天皇)は、狗奴国(くなくに)の人物の様に記述されている。
この神武東遷(じんむとうせん)物語を、「元々大和に朝廷が在った」とする学者が、東遷そのものが不自然な内容で「後の創作である」と断じているが、畿内に在ったのは狗奴国(くなくに)の「飛び地または同族の葛城氏の支配地域だった」と考えたい。
何故なら、卑弥呼(ひみこ)率いる邪馬台国(やまたいこく)は、相応の力を持って、狗奴国(くなくに)と、覇権を争っていた。
神武大王(おおきみ・天皇)が、「畿内の遷都(きないのせんと)に向けて移動する」と言う事は、既に二つの国は基本的に統一され、残存勢力の「掃討作戦」程度の行軍ではなかったのか。
討伐を重ねながら、辿り着いた所にいきなり遷都は考え難い。
しかしながら、この皇統初代とする神武大王(じんむおおきみ・天皇)は、本当に存在したのかどうかも、学者間で意見が分かれている。
何としたならば、古事記や日本書紀は、余りにも後世に皇統の正当性を目的として神話伝承混じりに編纂された物だからである。
我輩はこの神武朝の正体を宇佐岐氏ではないかと推測し、それをバックアップしたのが葛城氏と考えれば、神武朝四代の大王(おおきみ)の后妃に葛城氏の娘が嫁して居る事の必然性も頷(うな)ずけるのである。
注)初代・神武大王(じんむおおきみ/神話・伝説上の初代天皇)から第二十五代・武烈大王(ぶれつおおきみ/第二十五代天皇)までを「上古天皇」と分類している。
【神武東遷(じんむとうせん)物語】に飛ぶ。
【神武王朝四代と葛城御門(かつらぎみかど)】に続く。
◆神話で無い、リアルな初期日本人の成り立ちについては、【日本人の祖先は何処から来たのか?】を参照下さい。
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皇統と鵺の影人
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