血統至上主義(けっとうしじょうしゅぎ)
バカバカしい事に、この国では永い事、血統が良いだけで「偉い人」とされて来た。
天皇・公家も、将軍・大名家も、血統を秩序基準に成立して来た。
つまり、日本の国家秩序は、執念とも言うべきこの「血統至上主義」に拠って二千年も維持されて来た。
それでその意識が日本民族に染み付き、血統のブランドに特に拘る特異な人種に成った。
その時代から二千年が経過し、日本列島に今、二世議員、三世~四世世議員と言う「新たな豪族」が誕生している。
しかしこの「血統至上主義」、現代民主国家においては合理性がない。
いや、むしろ弊害でさえある。
今や代議士の子息・孫と言う「血統」の理由だけで判断基準にする新しい氏族制度が成立しつつあるのだ。
但し言って置くが、筆者は国民統合の象徴たる現在の皇室に、存在異議を唱えては居ない。
二千年前の亡霊が未だに出没している訳だが、この国ほど血統に価値があり、その血統を利用され易い国は中々無い。
全く能力に不足が有っても、その人間の血統が良ければ手放しで価値を認めたがるのが日本人である。
従って、この歴史物語に登場しない無能な指導者は、ごまんと存在する。
いゃ、そちらの方が「数千数万」と遥かに多い筈である。
この二千年に余る血統至上主義、冷静に見ている我輩にすれば喜劇にしか見えない。
こう言っては何んだが、我輩が見る限り、この二千年に余る血統至上主義の歴史の当事者は、持ち上げる方も持ち上げられる方も、至極真面目にその時代を生きて居る事であろうが、その実それは「滑稽極まりない喜劇」である。
確かに秩序を維持する効果はあるが、産まれに拠って有無を言わさず「その人間の一生が決まる」と言うのは不条理な話である。
しかしその不条理に、当事者が全く気が付かず、到って真面目に「守ろう」とする姿は、現代人の我輩の感覚では滑稽でさえあるが、その事に疑いを挟まないのは、もう、ある種の「血統信仰」とさえ思えてくる。
そう成ると、たとえそれが血統故の悲劇であろうとも、現代人の感覚では喜劇にしか見えない筈であるが、そうでもない所に、日本人の哀しさを感じる。
それでも、その血統至上主義が、当時の守るべき常識だったのである。
そこまでは史実としてかたづけるにしても、この現代に於いて二世・三世、既に四世まで議員を継承するのはいかがなものであろうか?
またこの血統至上主義は、自然の法則から言えば男性リーダーが群れの中でその種の保存の自然の法則に反する男系の血統が重用される権力環境が成立して虚弱精子劣性遺伝問題が起こり、人類は確実に破滅の道を歩んでいる。
つまり精子劣勢遺伝とXY染色体の課題を回避して強い男性精子を選択的に継承して行くには女性の方に性交相手の選択権が有る群れ婚状態が合理的で、古代は群れ婚に拠る乱交が優秀な男性精子を競争の中で選択させる環境が守られていた。
これはあくまでも「人類も生物」としての自然の法則だけで捉えた見解であるが、如何なる社会性を鑑みても「滅亡してから気が付いた」では遅いのではないか?
【虚弱精子劣性遺伝と貧乏人の子沢山】に続く。
遺伝子関係の詳しくは【種の保存と遺伝子】を参照下さい。
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なお、血統至上主義の詳しくは、【皇統と鵺の影人】本編をご覧下さい。
【第一巻~第五巻】に飛ぶ。
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