高千穂(たかちほ)
天孫の血筋は、天の一族(あめのいちぞく)である。
神話の世界では、天っ神(あまっかみ)とも言う。
そこには、「高千穂峡」と言う見事な峡谷があり、観光地としても全国に知られている。
この地に天空から「天照大神(あまてらすおおみかみ)が、この世に使わされた」と言われている。
山間の町には、古くから高千穂神社が祭られている。
御神体は、この世の最高神・天照大神(あまてらすおおみかみ)である。
天岩戸(あまのいわと)伝説も、この高千穂の地にあり、岩戸とされる三つの重なり合う巨石を御神体とする天岩戸神社が、祭られている。
高天原(たかまがはら)や、黄泉(よみ)の国も、この高千穂の地に縁の深い伝承と言える。
日向(宮崎県)の国には、高天原(たかまがはら)神社もある。
そこに祭られている薬師寺の分院が、金龍山白蛇殿(こんりゅうさん・はくじゃでん)と言う。
白蛇が本尊で、情念(つまり色恋)や財産に「御利益が有る」と言われている。
高天原神社は神社でありながら、薬師寺の分院、つまり寺の拝殿も併せ持つ神仏習合(しんぶつ・ならいあわす)の、民衆信仰に根付いた信仰の場である。
この世の最高神「天照大神」は、太陽神であり、宮崎県は昔、日向(ひゅうが)の国(つまり、太陽の地)と言った。
水平線上の真東から日が昇る、絶好のロケーションに位置するからである。
そして高千穂(たかちほ)から見て日の昇る東の方向に北川町があり、天孫降臨伝説の可愛岳(えのだけ)がそびえている。
神話の国・日向国(宮崎県)の北東部にある北川町(東臼杵郡)の地に可愛岳(えのだけ)はある。
征服(侵略)部族の王達が天孫降臨伝説で神格化された象徴的な記述が、古事記・日本書紀に残った山がこの可愛岳(えのだけ)である。
標高七百二十八メートルの可愛岳(えのだけ)にはニニギノミコト(アメニギシクニニギシアマツヒコヒコホノニニギ)御陵墓伝説がある。
古事記に拠ると初代神武天皇の五代前の先祖・天孫ニニギノミコトは高天ヶ原より「筑紫の日向の高千穂のくしふる峰に降りてこられた」と記され、日本書紀にはニニギノミコトが亡くなられたとき「筑紫の日向の可愛(えの)の山陵に葬りまつる」と記されている。
天孫降臨伝説が終焉を迎えたのも実はこの伝説の地だったが、その話はこの物語を最後まで読んでいただければ判る。
つまり可愛岳(えのだけ)は、氏族(征服部族)に拠る日本列島統治の始まりの象徴みたいな山だが、驚(おどろ)く事に氏族(征服部族)終焉の地もこの可愛岳(えのだけ)だったのである。
それにしても、この真東から日が昇るこの日向(宮崎県)の国地で天孫降臨伝説が起こり、遥か悠久の時を経て天孫降臨伝説が同じその地で幕を閉じるとは、不思議なめぐり合わせである。
【高千穂神社(たかちほじんじゃ)】へ続く。
【日本の伝説リスト】に転載文章です。
◆神話で無い、リアルな初期日本人の成り立ちについては、【日本人の祖先は何処から来たのか?】を参照下さい。
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