稲荷神社(いなりじんじゃ・おきつねさん)
稲荷神社は、財産や福徳をもたらすとして信仰され、老舗(しにせ)の商家の奥庭や繁華街の一郭に、商売繁盛(現世利益)の神様として祭られたりしていた。
この場合の大商家や上級武家、豪農では、跡継(血筋)確保も含めて艶福(性交相手に恵まれる)である事が、家名繁栄の条件であったのは言うまでも無い。
つまり、一夫一妻制は明治維新まで、多分に怪しかった。
日本の元神様は事代主神(ことしろぬしのかみ)で、田の神様(稲作の神)である。
事代主神(ことしろぬしのかみ)には、呪詛巫女が神の御託宣を伝える様式が存在する。
そして五穀豊穣(実り)と子孫繁栄(子宝)は大事な祈りであり、性交(お祭り)は神に祈る儀式だった。
何処までが本気で何処までが方便かはその時代の人々に聞いて見なければ判らないが、五穀豊穣や子孫繁栄の願いを込める名目の呪詛(じゅそ)として、巫女の神前性交行事が神殿で執り行われていた。
そもそも論で言えば、おかみさんは「お神さん」で、古い時代の呪詛巫女の慣習が変化しながら残っていた可能性が有る。
印度の仏教の教えの中に、白い狐に乗り移った「茶吉尼(だきに)天」と言う魔女が、大日如来(だいにちにょらい/天照大神の権現)の教え(導き)で、「仏法諸天の仲間入りをした」と言うのがある。
これが日本では、後に稲荷神社(おきつねさん)に成る。
出自(しゅつじ)が仏教なのに、神社に化ける所が凡そ日本的知恵ではあるが、後述する理由で「現世利益」の為に無理やり神社の様式に変えざるを得なかった。
この富と子孫繁栄の神様・稲荷(大明神)が、日本の江戸期に存在したおかみさん文化の原点になったのかも知れない。
稲荷神社が、油揚げ(豆腐)を好物としているのが、仏教の出自(しゅつじ)を物語っている。
仏教の教義では動物を食する事を嫌い、たんぱく質を摂取するに豆腐や胡麻を用いた。
油で上げた豆腐は、体力維持に欠かせない食べ物だったのだ。
此処で言う動物の大半が、実は仏教で言う所の「仏法諸天」であり、仏天である四足動物は、明治維新の文明開化(西洋文明を積極的に取り入れた。)に到るまで、庶民でさえ宗教上の理由で食する事を忌み嫌っていた。
参考【山鯨(やまくじら)とコラーゲン)】に飛ぶ。
いささか蛇足であるが、三蔵法師の旅を守った西遊記の孫悟空、猪八戒、沙悟浄、は人間ではないが「仏法諸天」であるから法力が使えるのであって、妖怪ではない。
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夜這いは、愛すべき日本人の知恵だった【私の愛した日本の性文化】に飛ぶ。
◆【性文化史関係一覧リスト】をご利用下さい。
◆世界に誇るべき、二千年に及ぶ日本の農・魚民の性文化(共生村社会/きょうせいむらしゃかい)の「共生主義」は、地球を救う平和の知恵である。
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